【高齢出産体験記】出生前診断について悩んだ話。

40歳で初産でした。

不妊治療をはじめて1年くらいたって妊娠が発覚した時は、それはそれは、嬉しかった。

妊娠検査薬の陽性反応を写真にとって、すぐに夫にメールしたくらいです。

しかし、それと同時に、大きな不安もありました。

ネットを検索すれば、高齢出産に対するネガティブな情報がたくさんあふれていて、流産や先天性異常のリスクが高まることはすでに知っていたからです。

きっと今この時も、不安に押しつぶされそうなママや、それを支えようとしているパパがたくさんいると思います。

そんな方が一人でもこのブログにたどり着き、私の経験が、少しでも何かの参考になれば、と思い、昔の日記を読み返しながら、当時のことを書いています。

高齢出産のリスク~流産と先天性異常~

第1子出生時の母の平均年齢は、2015年から2021年まで、6年連続で30.7歳。

この35年で、4歳上昇しています。

そして、35歳以上の出産は、全出産の約3割を占めていて、3~4人に1人は、高齢出産だそうです。

でも、ライフスタイルが変わったり、医学が進歩しても、私たち女性の身体はそんなに変わっていません。

よって、残念ながら、流産や先天性異常のリスクが、出産年齢とともに、あがってしまうのは、まぎれもない事実なのです。

そんな中、私が特に悩んだのは、先天性異常の問題でした。

産婦人科で赤ちゃんの心拍が確認できて、やっと妊娠の実感がわいたころ、医師に、「出生前診断」を受けるかどうかを確認されたのです。

事前に本やネットで、高齢出産のリスクについてはある程度情報収集していたので、

医師から検査の事を告げられた時は、「やはり、そう来たか・・・私が高齢(当時40歳)だから、まずはそのことを言われたのだな」と、感じました。

出生前診断は受けないと決めた

出生前診断には賛否両論があります。

私たち夫婦も、この件については、本当に悩みに悩んで、最終的には、検査はしない自然にまかせる、という決断をしました。

でも私は、妊娠が分かる前までは、検査をするつもりでいました。

・もし子供が障害を持って生まれてきたら一生、面倒を見ることができるのか。

高齢出産であるということは、それだけ、子どもと過ごせる時間が短い可能性が高いのです。

子どもを残して、私が先に逝ってしまった後はどうなるのだろう・・・。

そんな風に考えていました。

しかし、いざ、自分のお腹のなかに、命が宿ったことを実感してしまうと、なかなか検査に踏み切れません。

検査にはリスクも伴います。

現在は様々な検査があると思いますが、当時私が医師から勧められたのは、羊水検査。

針で腹部を刺して羊水を摂取する検査です。

感染症や流産のリスクはゼロではない、と説明されました。

せっかく授かった命を、検査のせいで失うようなことがあったら、一生後悔すると思いました。

当時40歳。

不妊治療の過程で夫婦共に様々な検査を受けましたが、結果は思ったよりも悪く。

そんな中で得た、奇跡の妊娠。

これが最初で最後の出産のチャンスだったのです。

だからこそ、何より一番悩んだことは、

羊水検査の結果が悪かった場合、果たしてその時点で、子どもをあきらめるという選択ができるのか、ということでした。

医師からも、検査の結果が悪かった場合、絶対に中絶する、という決心をしてから、検査を受けてください、と言われました。

安心のために検査を受けるのなら、やめた方がいい、と。

検査の結果を知ってから、産むか産まないかを判断するのは、今よりももっとつらいから、最悪の結果も覚悟したうえで、受けてください、と。

衝撃的な言葉でした。

命の選択を迫られているようで、本当につらかったです。

子どもの将来

夫婦の将来

命とは何か

これほどまでに、命や家族の将来について真剣に考えたことはありませんでした。

考えても考えても、結論が出ず、こんなことなら、妊娠するんじゃなかった、とまで考え始めていた頃・・・。

夫が言いました。

たとえ、今回の検査で問題がなかったとしても、生まれたあとに、事故にあうかもしれない。

何か大きな病気になって、後遺症が残る可能性だってある。

心配なのは、先天性の病気だけではない。

だから、もう先のことを心配しすぎるのはやめて、すべて受け入れよう。

何かあったら、その時全力で考えよう、と言ってくれたのです。

そこで、私もやっと覚悟ができましました。

検査は受けない。

たとえ、障害のある子どもが生れてきたとしても、全て受け入れる、と。

まとめ

これは、出生前診断を否定するためのお話ではありません。

様々な事情から、検査を受けて、その結果、産まない決断をせざるを得ないご夫婦がいることも、とてもよく理解できます。

大事なのは、夫婦でよく話し合うということだと思います。

母親だけで、抱えきれる問題ではないからです。

もし、パパがいない場合は、ご両親や信頼できる友人に相談しても、良いと思います。

そして、安心のためだけに、検査を受けるのは、やめた方がよい、と思います。

私がこれを医師に言われたときは、本当に辛かったですが、今は、とても感謝しています。

覚悟を決めてから、マタニティ期間を過ごしたことで、気持ちがとても楽になり、母親としての自覚も少しずつ育てていけたように感じます。

でも、マタニティ期間がずっと穏やかで平和な日々だったかというと、実は全然ちがいます。

この後も、様々な不安や葛藤に見舞われましたし、

なんと、インフルエンザになったり、胸にシコリが出来たり・・・色々ありました。

これについては、また次の機会に。

にほんブログ村 子育てブログ 高齢ママ育児へ にほんブログ村 マタニティーブログ 高齢出産へ


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA